飛び恥とSAF

 飛び恥という言葉がある。大量の燃料を消費し二酸化炭素などを撒き散らす飛行機に乗ることを環境問題の視点から恥だとするものだ。しかし、実は旅客機よりも一般乗用車の方が(車種にはよるが)輸送量あたりの二酸化炭素排出量は多いので、あくまでも印象の問題だろう。また、電動化が比較的容易な自動車に比べて、旅客機などの大型飛行機の電動化は今の所は難しくイメージは悪い。

 そんな飛行機を環境負荷を少なく利用するための一つの答えがSAF(Sustainable Aviation Fuel :持続可能な航空燃料)だ。SAFは環境中にある炭素を原料とした燃料のことであり、様々な製造方法があるが、植物やゴミを利用するものは、広大な面積を必要としたり利用に制限があったりもする。電力を使って大気中の二酸化炭素を原料に燃料を生成するPTL(Power to Liquids)と呼ばれる技術ならば、そうした問題は解決されるが、まだまだ効率化を図る必要がある。

 脱炭素化は地球環境保全の為に必要不可欠であると同時に、様々な技術革新を必要としており大きな商機といえる。この分野にどれだけ投資出来るかが、今後の各国の盛衰に大きく影響するだろう。温暖化なんて嘘だとか脱炭素なんて必要ないなどという陰謀論に踊らされた国や企業は衰退一直線となる。確実に陰謀論を粉砕していきたい。

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