意見の合わない人は能力的に劣っている訳では無い
社会活動家などによくみられる現象で、自分と思想が異なる人や集団は能力的に劣っていると思ったり、技術や道具も自分たちのものが優れており敵のものは劣っていると過信したりするものがある。
いわゆる反米平和活動家がオスプレイやF-35の事をこき下ろすが、実際のところは彼らが言うような欠陥は存在しない。事故率はゼロでは無いが従来品と比較すれば安全で優秀な軍用機だ。ただ、反米活動家はその能力を把握した上でわざと誤った情報を流し民衆の不安を煽っている可能性はある。そうすれば、たまに起きる事故に対して大きな反発を惹起しうるという思惑もあるだろう。米軍の日本への展開を阻みたい彼らからしたら合目的なデマの吹聴かも知れないが、本気で欠陥があると信じてる活動家も多いように見受けられる。これは嫌いな米軍が使っているものは欠陥に決まっているという思い込みがあり、そしてそれは、ひどい欠陥品を使うくらいに米軍は愚かで人命を軽んじる非倫理的な集団だとの偏見から生じている。
人種や民族を差別する人たちが、何々人や何某民族は能力的に劣っているとすることで差別を正当化したり、ミソジニストが女性は欠陥生物だから男に従うべきだと言って支配を正当化するのと同じ文脈だ。本質的に原因と結果が逆転している。つまり、差別に足る理由があるから差別するのではなく、差別し搾取したいから差別したい対象が劣っているという妄想をいだくのだ。確かに人種や性別による体格差などは存在するので、特定のパラメータに絞ればその集団ごとの平均値では優劣が発生するだろうが、それは選ぶパラメータを変えれば容易に逆転するものであり、当然ながら差別の理由にはならない。お互いの長所と短所が違うのなら、差別や支配をするより助け合った方が建設的だ。
また、思想的に相容れず戦いが避けれられない場合において、相手の能力を低く見すぎるのは危険きわまりない。考えが違う嫌いな相手は弱いなどと勘違いしていたら死を招くことになる。プーチンの戦争で圧倒的に強いと思われていたロシア軍が著しく苦戦しているのは、彼らがウクライナ軍を舐めすぎていたのも一因だろう。プーチンがウクライナ軍の力を正当に評価していれば戦争も起きなかったかも知れない。
いずれにしても、現在のところ地球上で最強の国家であるアメリカは、反米平和活動家がそうだと信じるほどバカでも弱くも無く、国家としての秩序が維持されるレベルには規律も倫理も整っている。その総体としてアメリカが行ったことの良し悪しを問うのではなく、単に鬼畜米英思想の焼き直しを信奉してヘイト攻撃をするのであれば、狂った非倫理的な馬鹿者はむしろ反米平和活動家の方であろう。
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