暴力団も良いことだってしているという論法

 犯罪的集団に対して、それらも良いことだってしているのだから一方的に叩いてはいけないとする意見がある。

 確かにその集団を構成するどんな悪人であっても、少しは良い事をしているだろう。だが、そう言って彼らを擁護する人達は、世間の視点がわかっていない。犯罪集団の構成員が多少いいことをしていたとしても彼らを擁護する理由になるわけがない。ヤクザが地域住民に親切であっても存在が許されないのと同じことだ。

 暴力団が暴力で私的な目的を達成しようとする反社会的な集団である時点で、社会の秩序に対する脅威でしかない。そんな暴力団が例えば地震の際に炊き出しや掃除をしたからと言ってそれが何だ?往々にしてそんな美談は犯罪組織の宣伝目的になされているだけだ。炊き出しするならすればいいし掃除するならすればいいが、社会が彼らに感謝して攻撃の手を緩めれば結果としてより多くの被害者を生むことになる。

 暴力団だけでなく、ナチスだろうがオウム真理教だろうが同じことだ。彼らやその残党やシンパが何か良い事をしたからと言って擁護する要素は何もない。だがもちろん、そうした仲間から抜け出した個人に関しては更生の道もある。

 この期に及んで、プーチンや習近平らの集団を擁護している人達はその辺の事を自覚してほしいものだ。

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