レジ袋

 コンビニなどでのレジ袋廃止は市民には概ね不評だ。まず、不便であるし、その効果を疑う人もいる。確かに、海洋ゴミの問題はレジ袋だけでなくペットボトルなど他の分解されないプラスチック素材に関して幅広く考えなければならない問題であるが、まずは小さな一歩でも評価したい。プラスチックゴミが海洋生物に与える影響は大きい。しかも残留し続けるので、生態系への打撃は長期化する。その被害は当然ながら人間にも及ぶ。他人事ではない。

 プラスチックはリサイクルしにくい素材でもあり、日本では2/3ほどは焼却処分されている。一部は焼却の際の熱を有効活用してはいるが、二酸化炭素の排出は増える。現在のようにプラスチック製品が溢れていると処理が追いつかない。プラスチック以外の素材で対応できる物にプラスチックを使わないでおこうとする動き自体は正しいと言える。

 環境にプラスチックが流出しても自然に分解されるプラスチックの開発なども一部で進められているが、未だ商業ベースとは言えないし、本当に有効なのかも未知数だ。また、漁具などの耐久性を要求される製品には使いづらい。やはり、プラスチックを極力使わずに済むように努力するしかなさそうだ。プラスチックごみを出し放題で良いという意見には同意しかねる。

 また、生産されたプラスチックが環境に流出しないように管理することも大切だ。だから、法治の行き届いていない独裁国の中国では世界の1/4の海洋プラスチックごみが排出されており最悪の海洋汚染の原因国となっている。独裁制は環境にも悪い。

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