デマを潰す人のメンタル
コロナ禍でも去年のアメリカ大統領選挙でも、もっと前ならば東日本大震災の時にでも、特定の人や集団を攻撃するためのデマや陰謀論がネット上で吹き荒れた。だが同時に、それが嘘だと丁寧に指摘し続ける人たちもいた。
彼らは時には脅迫めいた暴言を浴びせかけられながらも、貴重な時間と精神力を費やして慈善事業のように間違いを正そうと呼びかけ続ける。一体どこの菩薩様だろう?凡夫たる私が真似をしたら5秒で瞋恚の炎に焼かれていることだろう。
ただ、彼らも分かっていると思うが、いくら懇切丁寧に分かりやすく説明しても、人口の3割ほどは理解してくれない。こうした発言はよく他人を見下しているなどと批判を浴びるが、成人を対象とした知能検査でもその程度の割合で人は、ごく簡単な図表や文章を理解出来ない。これは情緒論ではなく事実だ。
もっとも、ネット上でエキセントリックなことを言う人達は人口の3割もいない。理解できなくても国やマスコミの発表や、知り合いの言う事なら信じようという人が多いからだ。広い範囲の人々に何かを説明するのならば、どうやって理解してもらうかと同時にどうやって信じてもらうかも考えるべきだ。
デマを潰す人たちの口調が概ね穏やかなのは、それを知っているからかも知れない。とはいえ、罵詈雑言を浴びつつ、殺害や傷害の予告を受けてもなお正論を言い続けるメンタルは並大抵のことではない。彼らの努力には大きな敬意を表したい。
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