食品照射(食品への放射線照射による殺菌、殺虫)
医療現場では放射線滅菌された器具を日々使用している。注射針やシリンジが汚染されていては一大事であり、信頼性の高い滅菌方法が取られており無論使い捨てだ。滅菌や殺菌手段としての放射線照射は極めて優秀だ。
日本では福島第一原発の事故以降、放射線に関する一般人の知識が増えたこともあり、放射線を当てたものと放射能は別物であると知る人も多くなった。放射線を当てられたものが放射能となるいわゆる放射化も起こりうるが、食品の殺菌に使う程度の線量では照射後の食品からは放射能の増加は検出されない。検出されなくてもごく僅かな放射能が生じている可能性もあるが、何もしていない食べ物にも一定の割合の放射能は十分に検出可能なレベルで含まれており、前値と差がないのなら実質的に無視して構わない。
食品照射によりフリーラジカルも発生するが、消費者に届くころには消費されている。栄養価もとんでもない高線量を加えない限りは影響ないレベルだ。
海外では多くの国で何十年にも渡り、放射線の食品照射が続けられているがこれまでにそれによる健康被害は生じておらず、食中毒や腐敗による損失が減っただけだ。細菌やカビや寄生虫による健康被害を大幅に低減出来る放射の食品照射だが、日本ではじゃがいもや香辛料など一部に使われているのみとなっている。
日本ではたびたび食中毒が起きる。そのたびに規制は強化され、既にレバ刺しが食べられなくなって久しい。ユッケも今や高級品だ。検出も出来ない放射能におびえて、致死的な細菌感染症のリスクを無視するのはどうしたものだろうか?ちなみにこの規制は輸入食品にも適応される。十分に殺菌できない食品が国産よりも輸送の時間をかけて国内に入ってくるのだから、それだけ細菌やカビが繁殖するスキも出来ている。一体どっちが危険なのか政治家にはよくよく考えてもらいたいものだ。
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