四十二章経の三十四

 四十二章経の第三十四章には鉄を鍛える時のように修行も少しずつ進めていくのが良いと書かれています。頑張り過ぎたらいけないのです。以下に一部を引用します。

 於道若暴 暴即身疲 其身若疲 意即生悩 意若生悩 行即退矣 其行即退 罪必加矣

 大まかな意味は「もし仏道の修行を(中道の精神を忘れ)激しくしすぎれば、体が疲れてしまい、疲れてしまえば悩みが生じてしまう、悩みが生じれば修行は退行してしまい、悪いことをしてしまうようになる」となります。

 四十二章経は伝説によると西暦67年に漢土に初めて伝わった仏典とされていますが、実際には5世紀頃の作と考えられています。なんにしても古い経典です。そんな昔から頑張りすぎてかえって道を踏み外す人は多かったのでしょう。

 何らかの修行をする人間にとって体調管理は基本のキです。過労に気をつけて加減良く精進して参りましょう。

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