夜景がきれいな街

 夜景がきれいだとして有名な街はいくつもあるが、その多くは一様では無い変化に満ちた光で溢れている。住宅街や歓楽街や工場や街灯や信号などの性格の違う光に溢れ、ランドマークとなる道路や橋や建造物さらに海や山のアクセントと調和してきらめく美を出現させる。

 しかしながら、人口減少の進む街では、夜景の光も少しずつ減って、歯がかけたように闇のかたまりが散在して往年の輝きが失われていく。

 また、行政の方針でも夜景は変わる。独裁国に占領され弾圧を受ける街の灯りは寂しげだ。

 真っ暗な山野にポツンと灯る民家の光も中々に趣があるものだが、長く見慣れた街の光がどんどん寂しくなっていくさまは改めてここが諸行無常の世であると思い出させてくれる。

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