留守神
旧暦10月の別名は神無月で、日本中の神様が出雲大社に出向くため、出雲以外の地域に神様がいなくなるとしてこの名前がつきました。
しかし、お留守番をして地域を守る神様もおります。恵比寿さんこと蛭子命もそうした留守神の一柱で、留守番中の恵比寿さんを祀る恵比寿講が日本各地で10月下旬や11月下旬に行われます。
他にもかまどの神さまも留守神とされます。かまど神は家の守り神としての性格が強く、神無月でも各家庭にとどまっている印象が強かったのでしょう。
他の有名所ではお諏訪様こと建御名方命も諏訪にとどまるとされています。建御名方命は国譲り神話で天つ国からきた武御雷命に敗れて諏訪から出ないと誓っているからかも知れませんが、建御名方命が出雲に参った時に巨大すぎる蛇に身を変じており扱いに困ったから参集しなくてよいことにしたとの言い伝えもあります。鎮西大社諏訪神社の秋の例大祭である長崎くんちも10月に行われます。
また金毘羅様も留守神ですが、金毘羅様は元々インドの仏教を守る護法神クンビーラであり、明治の廃仏毀釈の影響で金毘羅様が実は大物主命だったとされるまでは、日本の神々の系譜にあった訳では無いので自然な流れでしょう。
神様だけでなく世の中には留守を守ってくれている人がいます。帰るべき場所が守られているから存分に働くことが出来ると言うものです。感謝。
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