敬老の日

 今日は敬老の日です。敬老の日は戦後まもない昭和22年に兵庫県の野間谷村で始まった「としよりの日」が全国に広がり昭和41年に国の祝日となったものです。当初は9月15日に固定の祝日でしたが平成15年からは9月の第3月曜日になっています。

 少子高齢化社会に伴う老齢人口の増加により世代間の対立が目立ちつつある昨今、高齢者を現在の社会問題を作ってきた元凶とし、かつ既得権益を利用して若者世代を圧迫する老害として叩く風潮もあります。

 しかし、物事はそう単純な話では無く現在はそのような批判を激しくしている若者も歳をとれば未来の若者から同様の批判を受けます。有史以来、人は先行する老人を乗り越えて進歩を続けて来た訳で、乗り越えるべき対象の質と量が変化しているだけで人の本質に変化はありません。

 相撲では入門時に指導してくれた先輩に勝つ事を恩返しと言います。負けた先輩は悔しく寂しくも、強く育ってくれた後輩を誇らしくも思うものです。一般社会でも、ずっと先輩が負けないと後輩がちゃんと育っているのか不安になるというものですが、あっさり敗北するような弱い先輩でも後続がちゃんと育つか心配です。

 金枝篇の王殺しのようなものですが、昔と違い破れた者が死ぬ訳でも無いので存分に競い合えば良いのです。

 空気を読んで手加減してくるような若者は敬老精神が足らんわ。

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