被害妄想
例えば公共の場でたまたま小指でスマホを操作する人を見かけたとしよう。その人は元から小指で操作する人なのかも知れないし、ちょうど他の指が汚れていたのかも知れない。だが、その行為を自分に対する侮辱だと確信する人がいたらそれは被害妄想の可能性が強い。
こういう妄想は病的なもの以外に、洗脳によっても惹起せしめる事が可能だ。洗脳は国家による場合もあるが、特定の人種や民族や国民等に対するヘイトに基づく被害妄想は必ずしも組織的な扇動によらずに集団の個々の構成員が持つ疑心暗鬼がエコーチェンバー的に増幅されて起きることもある。
こうした妄想に取り憑かれると、何とか人や何某民族が組織的に自分達を狙っていると考え、日常にある全く無関係なものも自分達を狙う悪意のサインだと解釈し、その無意味なサインに激怒して実際にヘイト行為を実施したりもする。危険だ。
そして、こうしたヘイトにさらされた側も対抗するかのように妄想を育てていき、報復が報復を招くのだ。理不尽ないいがかりに屈服も隷属もする必要は無く反論はすべきだが、同じような妄想でし返すと無益な争いは終わらない。
妄想とそれによる戦いを終わらせるには、忍辱と持戒と精進が重要となる。
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