妄念はもとより凡夫の地体なり
妄念はもとより凡夫の地体なり、とは源信和尚のものと伝わる横川法語の一文です。人間とは迷いや煩悩から離れられないという意味です。
世の中、恥ずかしいことも失敗することもいくらでもあります。人間なので仕方ないのです。人が悔いたり恥じたりするのは正しく物を見られず執着があるからです。中には何をやっても悔いたり恥じたりしていないようにみえる人もたまにいます。しかし、そのほとんどは人格者ではなく無法者です。
自分の至らない点に気づくだけでも立派なのです。もっと自信をもって失敗しましょう。人倫に反しない範囲内でやりたいことがあるのなら、とりあえずやってみればいいのです。実生活で経験しないと自分の迷いや煩悩も見えてきません。
妄念を恐れて何もしないのなら何もしないうちに一生はあっという間に終わります。妄念を滅ぼしてからでないと何も出来ないのなら世界中の人は何もすることが出来ず人類は滅びます。妄念を気にしすぎても気にしなさ過ぎても上手くは生きません。中道の精神で参りましょう。
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