あと一歩のところで
ここまで来たらもう目標を達成したも同然と確信するような「あと一歩のところ」は実は結構あやういものです。まだ達成していないにも関わらず、その目標が既にかなったものとして楽しい未来を色々と思い描いてしまいます。それ自体は自然なことなのですが、世の中どうなるかわからないという覚悟も持っていないと、あと一歩のところで失敗したときのショックもひとしおです。
また、達成した目標は過去の実績としては残りますが、達成された事は永続するものではありません。いずれ何らかの形で終わります。死を前にして積み上げてきた過去をしみじみと振り返り思い出にふけるのも楽しそうですが、今達成されたものがずっと続くと思うのは幻想です。
更に、あと一歩だと思っていたのに実はあと千歩だったとか万歩だったとかいうこともしばしばあり、結局の所は目標は達成されるまで慢心してはいけないのです。心を乱さず集中して精進していくしかありません。
日々の細かい目標に関しては達成することもありましょうが、菩薩道の道は遠いので当面達成の目はありません。ただ、大きな目標を据えることで歩むべき道が見えるのであと一歩ではなく、一歩一歩の積み重ねが小さな達成となります。そう考えると今の瞬間をより大切に出来るようになります。
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