仕事でも心こもれば菩薩行
災害発生時にみられる地域住民の助け合いや域外からのボランティアなど無償で人の為に働く人達がいます。立派です。
消防、警察、自衛隊などの公務員はプロの集団です。素人と比べて技術や装備の質が高く、また仕事として活動しているので報酬をもらうのは当然です。こうした非営利だけど必要な公益を守るために、国民は税金を払っているのです。
過重な税金は社会にとって害ですが、程度な税金は社会の秩序を守る為に必要なコストでもあります。節税対策をした上で納める税金は、このお金が人々の役に立ちますようにとの布施の心で臨みたいのものです。
消防や警察や自衛隊は公益のための国営の非営利組織とも見れます。また、その組織を構成する人達は単に仕事だからやっているのではなく、社会に貢献する使命をもって働いている人が殆どです。給与に関してもそれが国民の附託であると感じています。人のために働こうとうする理念はボランティアに劣るものではありません。
このように他のために働く人は仏教者でなくても、ある意味で菩薩行をしているといえます。ボランティアや公務員だけでなく、一般企業や個人経営で仕事をする人も、作る商品や提供するサービスに関して、より良いものを目指して社会に貢献する心があればやはり菩薩行です。病気や怪我で不幸にして働けなくなり社会保障を受ける人達も、その存在はこの社会では弱者を見捨て無いということの証明であり、働く人々の心の支えになります。支援は国民からの布施だと思って堂々と受ければ良いのです。それに伴い生まれる仕事もあります。肉体的に働けなくてもその立場を正しく全うすることが社会に貢献するその人の仕事です。布施は行う方も受ける方も功徳となるので、これもまた菩薩行でしょう。
一人ひとりの力は弱くても、網の目のようにつながる縁は必ず世界に影響します。多くの人が菩薩行として各々の仕事をすれば、きっと世界は良くなっていきます。天台宗の一隅を照らす運動のようなものです。
災害に対する用意はインフラや装備類だけでなく、人々の心も大切です。皆が菩薩行をできれば心強い防備となります。精進して参りましょう。
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