日本の人権問題
日本は諸外国と比べれば人権状態はマシな部類で、裁判なしに行政や警察・軍事組織が国民を殺すことが極めて少なく、この点では欧米各国よりも先進的ですが、もちろん人権問題は存在します。あげていけばキリがありません。その中で最悪なものの一つと思われる物に外国人の技能実習制度があります。これはある意味で国家的支援を受けた奴隷貿易であり、アメリカ政府の調査による2020年人身取引報告書でも、日本政府は人身取引撲滅のための最低基準を十分には満たしていない、と技能実習制度などを理由に指摘されており、人権状況示すレベルは前年の第一階層から第二階層へと降格されています。あのアメリカから人権後進国と認定されたのは屈辱的ですが事実なので仕方ありません。
この降格の理由で技能実習制度が関わるものは、技能実習生の強制労働が多数報告されている現状で、当局はこれを人身取引事案としては一件も認知しなかったこと、政府が事案の発生阻止のための努力を怠ったこと、人身取引に関わった犯罪者の裁判はより軽微な罪で行われた上にその判決はほとんど執行猶予がついて収監もされず罰金刑で済むものもいたことがあげられています。
多くの外国人技能実習生は、労働力や金銭の搾取のみならず、抵抗できないように自由な行動も制限され場合によっては性的にも搾取されることすらあります。被害者はもちろん日本を恨みますし、苦しい生活から犯罪に走る人もいます。日本政府と当局は見てみぬフリをしています。行政がこうした事をする以上は、もしこの事実を知らなくても間接的に我々も加害者ですし、こうした悲劇から起きる犯罪に巻き込まれる可能性もあり他人事ではありません。さらに、こうした奴隷制度を利用して労働賃金が抑えられることは、当然ですが日本人労働者にも不利益をもたらします。
知らない内に人権蹂躙に加担するのはまっぴらです。技能実習制度のシステムが改善されない限りは即刻廃止すべきです。被害者への補償もしっかりしなくてはなりません。政治家が奴隷利権よりも国民世論の方を重視するレベルに世論を盛り上げていく必要があります。技能実習制度の問題に関しては度々報道されていますのでご存じの方も多いかと思いますが、ぜひとも情報と問題意識の拡散にご協力ください。
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