今年の煩悩、今年のうちに

 明日は大晦日、除夜の鐘は煩悩を払うとされていますので、その前日の今日は一年を振り返り自分の煩悩を反省する機会としたいと思います。

 108の煩悩を検証しても良いのですが、煩悩の基本である貪欲と瞋恚と無明について振り返ります。貪欲、瞋恚、無明は、現代語だと貪りと怒りと偏見といったところでしょう。

 貪りに関しては、人に施しをする時ですら、その見返りや感謝を全く期待していなかったとはいえませんでした。貪りの対象は物やお金だけでなく、名誉や他人からの感謝も欲すれば貪りですので気をつけていきたいものです。

 怒りは、デマやヘイトを撒き散らす人々に対する怒りを持ってしまいました。しかし、彼らは叩き潰す対象ではなく、その迷妄から救わねばならない可哀想な人達であることを忘れないようにしたいです。

 偏見については、未だ避けがたし。これまでの経験からのバイアスは思考作業においては常にあり、諸行無常も諸法無我も意識しないと忘却の彼方です。

 この身を今生をもって度すのは難しいけど、私を含めて大半の人でもごく短時間なら、座禅なり念仏なり題目なり真言なり何なりで煩悩が無い状態を作ることは可能な訳です。在家生活で持続させるのが難しいのです。なるべくよい状態を維持できるように年末や折々の節目に自分の煩悩を反省する機会を持ちたいですね。明日は除夜の鐘のライブ配信でも見ながらゴーンとこれらの煩悩を吹き飛ばしてもらいましょうか。
 

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