良弁忌
今日は東大寺の開山である良弁(ろうべん)の忌日ですが、良弁は宝亀4年閏11月16日(11月24日との説もあり、西暦774年1月10日ないし18日)に亡くなったとされ、新暦で月遅れの命日に忌日を当てています。
良弁は百済氏出身で幼少の頃に鷲にさらわれてしまい、木に引っかかっているところを義淵僧正に拾われ育てられたとの伝説もあります。良弁の師の義淵僧正は有名な行基菩薩の師でもあり、二人とも東大寺の大仏の建立に尽力したことで知られています。
東大寺の大仏様と言えば盧遮那仏であり、華厳経の仏です。大仏建立に先立つ天平12年(740年)に良弁は東大寺の前身となった金鐘寺に華厳経の講師として審祥を招きます。審祥は唐の華厳宗第三祖である法蔵から教えを受けた僧です。天平15年に聖武天皇から大仏建立が発願されますので、審祥と良弁の影響は大きかったものと思われます。東大寺は今でも華厳宗の大本山であり現代に天平のロマンを伝えています。
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