台風10号

 台風10号が過ぎ去ってこの文を書いている時点でその被害は、行方不明者4名、重軽傷者39名と報道されています。行方不明者の早期発見と怪我をされた方の快復を祈ります。

 今回の台風は大型で大変強い勢力を保ったまま日本に近づくと予測されていた事もあり、行政や報道による周知活動が徹底され、いつもよりも厳重な対策が取られていました。それでも、人的な被害は防ぎきれませんでしたし、農作物や建物や自動車などにも被害は出ています。

 当初予測された程ではなかったものの台風10号は大きく強い台風でしたので、もし今回のような比較的しっかりとした準備をしていなければ、より多くの被害が出ていたかも知れません。今後ともみんなの努力で被害をなるべく少なくするようにしていきましょう。

 ただ、どんなに頑張っても被害を無くす事は出来ません。天災は人の予測を超えてくるのが常です。被災された人の行動を叩く人もいますが、悪口を言う前にまずは助けあいましょう。

 天災に関して、良寛さんは次のように言っています。「災難に逢う時節には、災難に逢うがよく候。死ぬ時節には、死ぬがよく候。これは災難をのがるる妙法にて候」圧倒的な自然の力を前にした人間の無力さを認め受け入れる考えが示されています。災害時の行動を検証し、より良い対策を練り上げるのは重要です。ただ、どんなに努力しても完全は無いのです。人間がこれさえすれば天災がなくなるという事はありません。また、これさえすれば大丈夫という考えは慢心を生み被害を拡大させる恐れすらあります。気をつけてまいりましょう。

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