自我偈
自我偈は法華経の中の偈文(仏教の詩)で天台宗や日蓮宗で特に重要視されています。自我偈の内容は、お釈迦様は実は死んでおらず永遠の存在として法を説いているというものです。しかし、迷いの中にある人達にはお釈迦様が死んだと思わせ、仏を求める心を掻き立てているのです。そうして、まっすぐで柔らかな信仰心を持つ時に仏とあうことが出来るのです。お釈迦様が永久にみんなのそばにいるこの世は実は浄土なのです。
法華経の信者はこのような教えもあり、現世が正しい仏国土であるように社会活動に深く関与しやすい傾向があります。一方で、お釈迦様が悟りを開いて初めての説法にあった様に、この世は苦しみに満ちています。その中で仏の常住を信じ、仏を見て、この世を仏国土とするには、重ね重ねその事を確認しつつ精進する必要があり自我偈が日々お勤めされるのです。
天台宗の一隅を照らす運動も、一人一人がそれぞれの環境や立場で精進することが社会全体を良くすると言う発想で出来ています。
大変な時代ですが、世界が浄土のように平和になるように祈ります。
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