地蔵盆

  本日は地蔵盆です。毎月24日は地蔵菩薩の縁日ですが、お盆に近い旧暦7月24日を特に地蔵盆としたお祭りで、江戸時代初期に京都で始まったと言われます。現代では月遅れの新暦8月24日前後に行われる事が多く、子供を守るお地蔵様にちなんで子供のためのお祭りとなっています。

 今年はコロナ禍の影響で、子供たちも夏休みが短くなり遊びに出かける機会も減ってしまいました。いろんな夏のイベントの中止もありましたが、地蔵盆は比較的小規模で感染管理がしやすいこともあってか、報道によると感染対策を行ったうえで実施したり、中には初開催する地域も見た範囲では2つ紹介されていました。また、お地蔵さまにもマスク着用して頂くなどの遊び心もある地域もありました。しかし、やはり今年は地蔵盆は中止となる所も多く、また少子化などの影響もあり一般的に年々減少傾向にもあります。

 さて、地蔵盆では輪になった参加者がを念仏を唱えながら数珠を回す風習もあります。地蔵菩薩のお祭りに南無阿弥陀仏と唱えるとは違和感がある人もいるかも知れませんが、平安時代の今昔物語には地蔵菩薩を信仰して極楽往生する話があり、地蔵菩薩霊験記という書には阿弥陀如来と地蔵菩薩は同体であるとする話もあります。地蔵盆は単に子供が楽しむ場ではなく、子どもたちの健やかな成長を祈る行事でもあるのです。

 お地蔵様は仏がいないこの世に再び仏が現れるまで、世界を導くようにお釈迦様から託されたと言われます。大変な時代ですがお地蔵様の御加護で子供たちの未来が明るい事を祈ります。

 南無地蔵大菩薩 唵訶訶訶尾娑摩曳娑婆訶

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