今日の法句経(174)

 今日、自分が思う所を法句経の一詩とともに考えてみます。


 第十三章 世の中 より

 この世の中は暗黒である。
 ここではっきりと理を見分ける人は少ない。
 網からのがれた鳥のように、天に至る人は少ない。
 (174)


 この世のことわりを正しく見分けられる人は少ないと言う詩です。
 今の世の中を見渡すと、流言飛語が飛び交い、大した根拠もなくそれを信じる人が多く見られます。社会不安のあらわれでしょう。ただし、この詩で気をつけるべきは明らかに誤っている人をみて嘆くことではなく、そもそも物事を正しく見られる人は少ないという理を知ることです。自分が正しいと思っていることに対しても常に検証する姿勢が大切なのです。

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