大変な日々をビハーラの心で過ごす。
最近はビハーラの話題が少なかったので前置きですが、日本において狭い意味でのビハーラ医療とは仏教的終末期医療の事です。現在、新型コロナウイルス感染症流行の影響により、多くの病院や医療機関や介護施設などで面会は禁止され、思い描いていたような終末期を過ごせてない人も多いでしょうし、この期間中に亡くなられた方も多いでしょう。また、目に見えぬ感染症の拡大で自身や身近な人が急に死んでしまう可能性を思う時に、日々の自分のありようについて深く考えさせられた方もいるでしょう。こんな大変な時代ですが、終末期ではなくてもビハーラ医療の考え方、仏教の考え方は冷静な智慧の目を保つのに役立ちます。大変な時こそ先祖から大事にされてきた教えを守り、こころおだやかに生きてまいりたいものです。
しかし、現在の世を見回すと、人々の恐怖や不安を煽って利益を得ようとする輩がおり、悲しい限りです。人は冷静さを失うとあっさりと騙されてしまうものです。こころを落ち着けて参りましょう。
以前にも書きましたが、一部宗派のビハーラ病院では、死を目前にした患者様の恐怖を煽り強制的に自分の宗派に改宗させるような事例が残念ながら見られます。こういうビハーラでは、世の混乱期に湧く詐欺師となんら変わりありません。嘆かわしい限りです。
死に思いをいたす機会が増えたこの世情に、お仏壇に手を合わせて、自分の祖先から伝わる教えを学ぶ機会もつくるといいでしょう。しっかりとした信心があれば、恐怖を煽る詐欺師たちに騙されることもありません。死を思う時に仏教の考え方はきっと助けになります。例え何を奪われても生きている限り信心を奪うことは出来ません。
いつか必ず死ぬ私たちです。日々ビハーラの心でつとめて参りましょう。南無佛。
コメント
コメントを投稿