理論と実践

口に誦するも身に行わざらば、当に何に喩うる所を得べき。
譬えば重病人に空しく薬の力を談ずるが如し。
(菩提行経 五・一〇九)

 菩提行経にある上記の文言は、経典などを読んでもその内容を実践しなければ、病人に薬を与えずに治療法を知識として教えるようなものだというたとえです。

 仏教の教えを受けなくても社会的通念や常識として何をすべきで何をすべきでないのかは多くの人は理解しているものです。ですが、刑法に触れないまでも善いことのみをして悪いことをせずに済む人は稀です。

 野球で飛んできた球をバットで打てばいいと分かっていても、ちゃんとヒットさせるには練習が必要です。正しいことをちゃんと出来るように練習することが大乗仏教の修行です。完全に出来たら仏様なので、上手く出来なくてもめげずに頑張るしかないのです。

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