幽霊だって空である
幽霊と言う物はもちろん物理的には存在しません。見る人の執着がそれを見せるのです。だから、幽霊だって縁によって存在するように見える空であり、その意味では私たち人間と大差はありません。
人ならぬ何かを見たり感じたりした時、後になってその時間に知人が死んだ事を知ってあれは知人の幽霊だったのか、などと語る怪談話はよく聞きます。こうした話の科学的に妥当な推論としては、まず見たものは精神疾患や思い込みや寝不足などの疲労から見えたパレイドリアや幻覚であり、その時間に知人が死んだのは単なる偶然でしょう。だが、それを見て知人の幽霊を見たと信じている人にとっては、その知人が何を伝えたかったのだろうかなどと考えたりもします。その人に科学的に妥当な説明をして納得し安心してくれれば良いですが、頭ではそうかなと思っても体感的に納得いかなければ、幽霊を見た人にとって幽霊は存在することになります。
つまり目撃者と死んだ知人の縁によって目撃者の脳内に幽霊が作られるのです。これは縁によって成り立つ仮初の存在であり、空だと言えます。私たち人間も過去からの縁により仮初に存在してる空です。幽霊も人間も空なのです。
家族や祖先の幽霊を見る場合は、故人の事を知っていたり言い伝えを聞いているから具体的に見るのであり強い縁のなせる技です。だから、家族などの幽霊を見てしまった場合は、その縁に想いをいたせば良いのです。生前の恩に感謝し、お経の一つでも供養してさしあげましょう。
お盆やお彼岸に家族の霊を見たと言う話もしばしば聞きますが、仲が良かった故人も悪かった故人も幽霊を見るほどの縁があったと言うことで、あまり怖がったりしないで問題ありません。
コメント
コメントを投稿