道場

  道場と言えば剣道とか柔道とかラーメンとか野球とかの修行場のように思えますが、元々はお釈迦様が悟りを開かれた菩提樹の下の座の事です。転じて仏道の修行をする場所の意味として使われていました。剣道とかの武道場が道場と呼ばれるようになったのは明治期以降のことですが、単なる技術の学習ではなく精神性も合わせて伝える場合に道や道場という言葉が使われているのです。

 さて、禅語には「直心是道場」「平常心是道場」「歩歩是道場」など道場にまつわるものが多いです。この禅語の場合、道場とは素直な心を保つこと、乱れない心を保つこと、言動の一つ一つです。こうした日常の活動全てが仏道修行であるとの実に大乗仏教らしい発想です。

 嘘、大げさ、紛らわしい、JAROに通報したくなる情報が氾濫する昨今、素直な心でリテラシーを高め、怒らない平常心をもって騙されないようにし、コツコツと努力してデマに対応するのもまた仏道修行と言えます。

 人生とは道場と思って頑張って参りましょう。合掌。

 

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